2016年2月10日水曜日

リピドーさんとの出会い

さて、風邪ひいて宿題もやり終えて睡眠過多で眠れないので再度更新。
これは割と長くなる話なのでまた途中で切ります。


1月の終わりに、パリで一番大きなレズビアンパーティーが行われたので行ってきました。
これはBARBIETURIXっていう、パリのクィア・レズビアン系のマヤカシ集団が2か月に1回不定期に開いているWet for meていうイベント。

イベント名からしてツッコミどころ満載だよね。「私(のため)に濡れて・・・」
この英語名をフランス人がフランス語訛りで発音するとね、もっと面白みが増すんだw
その度に1人で噴き出してます。

でも日本にだってガールフレンドとかレディーキラーとか、内角の直球狙い過ぎてちょっとダサくなってるイベントあるじゃん?
個人的にはダイアモンドカッター「八角切り←」とかティプシー「ほろ酔い」(ていう名前)は好きだけど、前者は発音が長すぎるかな。
ウェブの検索エンジン名では、グーグルとかヤフーとかみたいな長音符の入った企業名がウけるって言われてるけど、イベント名に関していうと母音が少なければ少ない程ベストだと思われます。
ということで内容は置いといて第一回イベント名選手権はティプシーが勝利。

で、仏教徒との一件があってからちょっと噂の出会い系アプリとも距離を置いて、学校の宿題とか願書とか現実的なことに忙しくしていたんですね。
ただまあせっかくだしwet for meは顔出そうかなってことで友達と一緒に行く約束はしてたの。


そしたらその1週間くらい前に、それより少し前にアプリでマッチした子から連絡が入り始めた。
ウェブ上のコードネームに関しては「リピドー」っていう案があったけど、どうしよう、、、、うん、それで行こう。

リビドー: Libido)とは、日常的には性的欲望または性衝動と同義に用いられる。
これはジークムント・フロイトが「性的衝動を発動させる力」とする解釈を当時心理学で使用されていた用語Libidoにあてた[1]ことを継承したものである。一方で、カール・グスタフ・ユングは、すべての本能のエネルギーのことをLibidoとした。

今回ネタにさせて頂きますのは通称リピドーさんです。
 (このネタ元に関しては多分ずっと後に説明することになると思う)

リピドーさんは私と同い年で、でもフランス滞在歴は私よりもずっと長いアメリカ人。学部と修士をパリで終わらせて求職中と言っていた。

自己紹介の舌も乾かぬうちに、「土曜日うちでパーティーするんだけど来ない?」とお誘いをいただいた。土曜日は例のwet for meの日、どうやらイベントに向けた酒盛りを開催するらしかった。
ちょっと悩んだけど、どこかのホモに「縁はどこに転がってるのか分からないのよ!(不確か)」と言われたのを思い出し、二つ返事でオッケーを出した。

まさか1人でそんなところに行く勇気もないので、道連れにするレズ友2人にも連絡を入れる。
あんまりアプリを漁っていることは友達に言ってないので、「知り合いの~」ということにする。



はて当日。
リピドーさんはゲイエリアで知られるマレ地区のど真ん中に住んでいる(!)ので、最寄り駅で友達と待ち合わせ。
そういえばさー、その子とどこで会ったの?という話になり、あっさりまだ会ったこともないんだ~とゲロる。「は?あんた会ったこともない人んちのパーティーに行くの?頭おかしいんじゃないの?」と責められながらも、駅徒歩3分のリピドー家に到着。
ベルを鳴らして階段を上り、アパートにつくと既に溢れんばかりのレズ・レズ・レズ。
そして電気がほとんど消されていて、月明かりでしか人の顔が判断つかない。

カウンターキッチンのある1LKっぽくて、パリの家賃事情は東京の1.5倍くらいなだけに、立地を考えてもこいつは相当やべーぞ、となる。
とりあえずカウンターに持ってきたワインを置き、その辺にあったビールで友達と乾杯。



まるでオリンピック日本女子ソフトボールの代表合宿に参加してみた27歳園芸店勤務です、みたいなアウェイ感。
みんな恐そうすぎる。
恐そうというか、強そう。
溶け込める感皆無。
ふと部屋の奥を見ると手元を携帯で照らし、細い白い粉を鼻から吸ってる入れ墨だらけのボーイッシュがいる。
大変な集いに来ちまった、と微かな後悔が頭を過る。


こんなパーティー初めてだわ、と友達。
ひたすらに平謝りをして酒を勧める私。

見渡してみてもリピドーさんらしき人が見当たらないので、痺れを切らしたレズ友が手当たり次第に周りの人に声をかけ始める。
「こんばんは!リピドーさんて知ってる?どの人かな?」
「あ、ごめん、私も実は面識ないんだ、誰なんだだろうね」
というやり取りが最低5回。


誰に呼ばれているのか、参加者の大半が知らない集まり。


私の友達のように、友達が誘われたからついてきたという子も多数。
なんという集客パワー。
リピドーさんは一体何者なんだという話から会話が始まり、気付くと初対面の人と打ち解けて会話が弾む。フランス人もいるし、アメリカ人もいる。
リピドーの力すげえ。


ビールの後にワインを流し込んで酔いも回ってきたころに、金髪の見覚えのある顔が奥から出てくる。

あ、リピドーさんだ。


黄色いぴっちぴちのスキニーに、濃いアイメイク。
踏まれたら確実に血豆ができるであろう重量級のヒールでごつごつ歩くリピドーさん。
予想していた5倍程イカついが、綺麗な子。
酔ってなければ話しかけるのすら躊躇してしまうけど、コイツに呼ばれたんだから!と脳内のもう1人の私に背中を押され、ハーイ('ω')ノと話かける。

「呼んでくれてありがとう、おぱぴだよ、それからこれは私の友達のレズとレズだよ」

リビドーさんは既にだいぶ出来上がっている様子で、足元の戦車がおぼつかない。
割と人が来てるみたいだけど、みんな出会い系で呼んだの?大したもんだね!というと
「6割くらいはアプリで呼んで、さっき数えて見たら友達含めて60人くらい誘ってたみたい!みんな入りきるかなあ」とリビドーさん。

そら入らんだろう。


そうこう30秒ほど話している間に新しい人がどんどんと入ってきて、リピドーさんはあれよあれよとそちらの対応へ。


その後30分程その辺の人らと歓談して、 私とレズ友はクラブへ移動することに。
最後にリピドーさんを見つけ出し、サヨナラの挨拶。
「呼んでくれてありがとね」
「来てくれてありがとね」


軽い。



玄関を出る際にも入ってこようとするレズの集団とすれ違い、リピドー宅の隣人を気の毒に思いながら、クラブで朝まで楽しく踊り続けたのでした。


そんなリピドーさんとの出会いだけど、まさかの続きがあるので、それはまた次回(か)に。

























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